自分と重なる主人公・恭子の姿『ママやめます』

漫画『ママやめます』が気になっていました。

前から広告で見かけていたのですが、既に読んだ方の感想を見ていると相当感動作なんだなと、まとまった時間ができた時にと狙っていた漫画です。

今回ようやく読破できて涙涙で枕を濡らしました。

 

主人公は大塚恭子という主婦42歳です。

夫とちょうど反抗期にさしかかった娘と生活をしているのですが、夫は口下手だし娘はいうことを聞かないので、ただただ目の前の事をこなす生活です。

そんな恭子がある時突然『余命一年』の宣告を受けてしまいます。

そして『今まで自分の時間を全て家族に費やしてきたけど、もう残りの一年は自分の人生を自分らしく過ごしたい』と考えるようになります。

恭子は自分に頼りっぱなしだった家族に、ママ卒業を宣言して自分を取り戻していく。

という内容になっています。

 

まずこういう事態は誰にでも当てはまるんじゃないかと思いました。

特に、結婚すると女性は、子供ファーストで自分のことは後回しになりますよね。

私も結婚してからは頭の中で家の事を考えるようになり、実家暮らしだった時に母親に頼り切っていたことを実感しました。

 

子供が小さい頃だと、今自分がいなくなってしまったらと思うと、その先が恐ろしくて…

恭子のように子供が分別つく年齢だとしても、やっぱり独り立ちするまでは親として傍にいたいと思うでしょう。

本編はフィクションですが設定がリアルで、もしも自分が主人公・恭子と同じ状況になった時に現実を受け入れられるのかと必死に考えました。

 

恭子の病を知った家族は、これまでの恭子への態度を反省しているところもリアリティがありました。

家族のすすめで治療も受け入れてくれるようでそれだけでも未来は開けますし、家族にとっては恭子のもしもの時に悔やんでも悔やみきれません。

そして、当本人の恭子の余命一年がとてもカッコイイと思いました。

自分がその気になれば、殆どの事は実現できるんだと感じました。

やらないのは、自分が臆病だったり何か理由を並べて変化を恐れているんだろうなと。

 

読み始めた頃は心配で心配で恭子のその後が気になってしまうのですが、いつも絶対に死ねない!死なない!という結論になります。

涙が止まらず鼻がグズグズなりながら祈りながら読み進めていましたが、話が進んでいくと少しずつですが解が見えてくれうようなそんな作品でした。

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